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2012年公開の『ミッドナイト・イン・パリ』。公開当初、ゴッホの絵(星月夜)を使ったポスターが話題で、作中でもゴッホの絵のように画像処理された映像が出てくると思い込んでいましたが、そういうわけではなかったです。

小説家志望のギルは、婚約者・イネスとその両親と共にパリを訪れる。偶然会ったイネスの友人ポールと馬が合わないギルは、夜中に一人パリの街を歩く。12時の鐘が鳴ると、アンティークな車が現れ、ギルは誘われるままに乗り込む。車から降りると、そこは憧れの1920年代のパリだった…という話。

色鮮やかに映されているパリの街並みと心地よい音楽が素敵で、何となく温かい気分になります。何も考えずに映像だけを見ていても十分に楽しめますが、ストーリーもコメディ風で面白く、笑いどころもあって気軽に見れます。主人公がパリは雨が一番良いと言うだけあって、雨のシーンが多いですがそれも作品の雰囲気に合っていていい。

いろんな芸術家が出てきますが、お気に入りはダリ(エイドリアン・ブロディ)。かなりいい味出てて面白かった!ヘミングウェイ(コリー・ストール)はかっこよすぎますね。ちなみに、ギルを演じているオーウェン・ウィルソンはLUNA SEAのジェイに似てるなーと思いました。

過去への憧れは憧れとして

1920年代のパリを黄金時代として憧れているギルが、タイムスリップした1920年代では、1890年代こそが黄金時代と憧れるアドリアナ(マリオン・コティヤール)に出会います。その二人の、現代への不満と過去への憧れに対する考え方の違いが興味深く、この映画で伝えたいメッセージかなと感じました。

最終的にギルが選んだ道には共感できるし、過去への憧れは憧れとして、あくまで未来のために今を受け入れて頑張る姿勢は見習いたいですね。