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1999年公開の、テロリズムがテーマのサスペンス映画『隣人は静かに笑う』。その衝撃的な内容から、当時はアメリカで公開延期になったとか。

テロリズムを研究するマイケル・ファラデイは、路上で怪我をしていた少年を助けたことから、隣人と親交を深めていく。しかし、誤配送された手紙をきっかけに、隣人に疑惑を抱き始めるマイケル。独自に調査を進めるうちに、隣人の過去や陰謀が明らかになり…という話。

ここまでバッドエンドに振り切った映画もそうそう無いんじゃないでしょうか。なんとなく展開は途中から読めるのですが、ラストは衝撃的でした。"期待" していたことに対する裏切りというか、まさかこのラストは無いだろうと無意識に思っていたんだと思います。だからこそ余計に驚いてポカーンとしました。

主演(ジェフ・ブリッジス)の緊迫感のある演技もさることながら、やはり隣人役(ティム・ロビンス)が凄い…。とにかく不気味でめちゃくちゃ怖いです。ティム・ロビンスといえば『ショーシャンクの空に』が印象的ですが、『隣人は静かに笑う』ではガッチリした体型になっていて迫力満点でした。

ラストの展開もそうですが、テロ事件の捜査の難しさや、FBIの判断にも誤りがある可能性を指摘した内容など、なかなか切り込んだ作品だなと思います。

ちなみに、タイトルは『隣人は "秘かに" 笑う』だと記憶していたのですが、それは日本のドラマでした。正確には "静かに" 笑う ですね。原題は全然違って、Arlington Road だそうです。原題をそのまま訳しただけだと内容がイメージできないし、おそらく興味も持っていなかったと思うので、この邦題は秀逸ですね(もちろん原題にも意味があって、アメリカではこのタイトルでピンと来るものがあるのだと思います)。

こういう昔のサスペンス映画がAmazonプライムで観られるのが嬉しい。次は『セブン』を観るつもりです。