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興味深いタイトルに惹かれて、影山 匙さんの『泥棒だって謎を解く』を読みました。

学生時代からの親友だった四人の男が、社会人になってから再開。二人は刑事で、二人は泥棒になっていた。再開の翌日、刑事の恋人が遺体で見つかり、窃盗犯による犯行として捜査が行われる。徐々に明らかになる真相と、次々と起こる事件から一気に物語のスケールが大きくなっていく、という話。

最初の事件が割とさくっと解決してしまうので、拍子抜けした感がありましたが、それはただの序章でした。そこから先がこの小説の面白いところで、泥棒二人の執念とも言える行動によって、事件が展開していく様がよかったです。

探偵役の二人が現役の泥棒なので、視点や捜査方法が独特なのがいい。キャラが立っているので、別の話も読んでみたいですが、今のところ続編は出ていないようです。(『泥棒だって謎を解く』は2014年刊行)

探偵 VS 泥棒の設定に飽きてしまった方におすすめ!