liberal-arts-of-ikegami

池上彰さんの『おとなの教養 私たちはどこから来て、どこへ行くのか?』を読みました。教養をテーマに、池上さんが考えるリベラルアーツ(基本的な自由7科目)について解説されている本。

科目ごとに章立てされており、「宗教」「宇宙」「人類の旅路」「人間と病気」「経済学」「歴史」「日本と日本人」の順に進んで行きます。この順番にも意味があって、宗教が生まれた理由から、宇宙の謎を解き明かそうとした理由、人類の進化や病気との関わりなど、それぞれの繋がりがわかる構成になっています。

各科目を深く掘り下げているわけではないので、専門的なことを知りたいのであればこの本だけでは不足ですが、「教養」とは何か?がテーマなので十分な内容でした。

  • ユダヤ教、キリスト教、イスラム教の関係
  • ヒッグス粒子が発見された理由
  • 経済学の変化と今注目されている経済学
  • 歴史は書き換えられる

といった話が特に興味深かったです。

情報が多すぎる社会で、偏った知識だけに頼ると本質を理解できなかったり誤った情報を信じてしまうかもしれません。そんなときに、基本的な教養があるかどうかが重要になってくる。世界情勢を理解するには宗教が切っても切り離せないし、歴史は国の主観が色濃く反映されているので、一方的な知識だけだと正しく理解できない。そんなことを教えてくれた本でした。

この本は定期的に読み返したいです。