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西尾維新の忘却探偵シリーズ最新作『掟上今日子の裏表紙』を読みました。前巻の旅行記に続いて一風変わった設定で、まさに忘却探偵にしかできない話で面白かった!

隠館厄介が登場する話が面白い

シリーズ全巻読んでいますが、短編よりは長編が圧倒的に面白いです。その中でも、冤罪マスターの隠館厄介が登場する話がより一層楽しめることに気づきました。

というのも、忘却探偵と刑事だと、掟上今日子のキャラクターが強すぎて、他の登場人物は霞むわ事件そのものも薄く感じてしまうわで、逆にインパクトに欠けてしまいます。おまけに、文章がダラダラして回りくどく、同じことを何度も言ったりする(もはやこのシリーズの特徴だと思っている)ので余計に薄い。

その点、冤罪マスター 隠館厄介のキャラクターは相当いい感じなので、忘却探偵と絡むことで面白さが倍増。なので、旅行記もそうだし、今回の裏表紙(ともに隠館厄介が大活躍)も楽しめました!

忘却探偵にしかできない解決法が魅力

探偵が容疑者という設定は真新しくないのかもしれませんが、掟上今日子の事件解決方法はまさに忘却探偵にしかできないことなので、そこが凄いなと思います。

名探偵は数あれど、その探偵にしかできない解決法を持っているというのは意外と少ないんじゃないでしょうか。なんだかんだでシリーズ9冊くらい読んで改めて、忘却探偵の面白さに気づいた作品でした。あと、今回はタイトルがうまい。

まあ、ダラダラした文章は未だにちょっと抵抗ありますが、それも含めて作風なのでその内慣れると思います。次巻の『掟上今日子の色見本』も楽しみ!