
室積光さんの『史上最強の内閣』を読みました。小説でこんなに笑ったのは初めてじゃないかというくらい面白かった!
北朝鮮がミサイル発射の準備を進める中、日本の首相がついにお手上げ。自分たちではどうしようもないことを認め、最強の「影の内閣」に政権を任せることを発表。京都より招集された最強の内閣の実力はいかに…という話。
内容が妙にリアル
実在の人物がモデルになっているので、全体的に妙にリアリティがあります。誰もが実際に言いそうなセリフを言い、いざという時にもこんな行動をしそう、という感じが面白おかしく描かれています。
2010年に書かれた本ですが、内容は2017年の今とどことなく似ています。本当にミサイルは飛んで来るのか?飛んできたら政府はどう動くのか?はたまたアメリカは?といった疑問も『史上最強の内閣』では解決。もちろんフィクションならではですが、その圧倒的な情報収集力と決断力に感嘆せずにはいられない。実際、どうなりますかね。
ちょっとしたミステリー要素もある
メインテーマは、一般的な金銭感覚も持ち合わせていない世襲議員ばかりで構成された内閣への皮肉と、朝鮮半島の情勢に対する問題提起ですが、戦後日本における諜報員の活動についても描かれており、ちょっとしたミステリー感覚も味わえて楽しいです。
エンタメ小説としてかなり満足度の高いおすすめの一冊!