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2006年の公開当時に劇場版は観ましたが、原作は読んでいなかった気がするので読みました。『天使と悪魔』と並んで、暗号の美しさ、史実と絡めた暗号を解く楽しさ、現地に行ってみたくなるわくわく感、どれを取っても最高です。

ルーヴル美術館の館長が、ダ・ヴィンチの作品を模した形の死体で発見される。当日、館長と会う約束をしていたラングドン教授は警察に捜査協力を求められる。現場に現れた館長の孫娘ソフィーとともに暗号解読を進めるに連れ、次第に思いもよらない真相が明らかになっていく…という話。

またしても読めなかった黒幕の存在

『天使と悪魔』でも最後の最後まで真相がわからない展開に興奮しましたが、『ダ・ヴィンチ・コード』もやっぱり読めませんでした。怪しい人物が2人いて、そのどちらかが黒幕だろうと思って読み進めていましたが、結局どちらも違うという驚きの展開に脱帽です。この、わかりそうでわからない展開の構成力と、怪しいと思わせるキャラクター作りはダン・ブラウンが一番だと思います。

『天使と悪魔』ではシンメトリーな暗号の美しさが際立っていましたが、今作はそれに加えて、アンビグラムとひとつの言葉に複数の意味を持たせた暗号の複雑さが加わり、より一層暗号を解く楽しさが増しています。

劇場版もよかった

これを読み終えてすぐに、劇場版をもう一度観てみました。『天使と悪魔』(原作からいろいろ設定が変わっていて、展開も速すぎてまったく楽しめなかった)と違って、それ程原作から変わっておらず、上映時間は長いものの、その分展開が速すぎず面白かったです。ラングドン教授(トム・ハンクス)、ソフィー(オドレイ・トトゥ)、ファーシュ警部(ジャン・レノ)もハマっていてよかった。

それにしても、『天使と悪魔』も同じ監督(ロン・ハワード)なのに、こうも印象が違うのは不思議です。『天使と悪魔』の方が題材的にデリケートな部分が多くて変更せざるを得なかったのかなと思ったり。

ラングドンシリーズは『ロスト・シンボル』と『インフェルノ』が未読なので、この流れで一気に読んでしまいたいです。(両方読みました)

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