明智小五郎と小林少年が登場する、江戸川乱歩の『怪人二十面相』を読みました。
明智小五郎 対 二十面相の話ですが、「少年探偵団」シリーズ1作目なので、小林少年(小林芳雄)の活躍が目立ちます。少年探偵団は意外と人数が多いんですね!
意外と言えば、二十面相がかなり執念深く、性格もあんまり良くなさそうだったこと!もっと紳士的なイメージを持っていました。『人間椅子』を読んだときにも感じたことですが、江戸川乱歩の描く「執着心」は面白いですね。
二十面相が予告状を出してお宝を盗み出すのを、明智小五郎と小林少年が防ごうとする。というわかりやすいストーリーと、随所でヒントを与えてくれる親切な文章なので読みやすい。
ただ、これはもう仕方がないことですが、名探偵コナンの「怪盗キッド」が頭にチラつき過ぎて、変装のトリックや逃走方法などが簡単に予想できてしまうのがなんとも笑。それも含めて楽しかったからまあいいか。