
2014年に公開され、鬼教師役のJ・K・シモンズがアカデミー賞の助演男優賞を受賞した映画。原題はセッションではなく、メインの演目でもある『Whiplash』。
ジャズドラマーを目指すニーマンは、アメリカで最高の音楽学校へ入学する。そこで最高の指揮者として名高いフレッチャーの元で学ぶことになるが、実はフレッチャーはとんでもない鬼教師で…。ニーマンは狂気のレッスンに耐えることができるのか…という話。
フレッチャー先生のあまりの鬼教師っぷりに、途中何度も目を背けたくなる場面があります。それでも最後はいい感じに終わるんだろうなーと思って観ていると、ラストの展開には驚きました。
持ち上げて落としてからのラストシーン。この持って行き方と、何より最後の演奏が凄すぎます。ニーマンとフレッチャーの狂気が絡み合って、究極のセッション。狂喜乱舞ならぬ狂気乱符とでも言いたくなります。
ニーマン役の主演のマイルズ・テラーは2ヶ月間ジャズドラムの練習をし、実際に演奏しているようです。あの演奏を見れば相当過酷な練習をしたんだろうなと思いますが、2ヶ月であそこまで叩けるようになるものなんですね。
ちなみに、演奏中によく手から出血する場面が出てきますが、あれもマイルズ・テラー本人の血だとか…。アカデミー賞は獲れなかったようですが、主演男優賞に匹敵する迫真の演技・演奏でした。感動しました。
監督のデイミアン・チャゼルは、自身が学生時代にジャズドラムを演奏していて、その時に鬼教師に指導を受けた経験があるそうです。2016年には『ラ・ラ・ランド』でアカデミー賞・監督賞を受賞していますね。
しかしまあ、J・K・シモンズのインパクトが凄い。実際にこういう教師がいたら確実に泣きます。